顧客リストを展示会で獲得。多ければ多いほどよい!のウソ

顧客リストは確かに重要です。

そして、展示会は顧客リストを獲得するために非常に有効な機会です。

展示会では見込み客の名刺を大量に取得することができるからです。

ですが、少し待ってください。

顧客リスト=名刺は多ければ多いほどよいのでしょうか?

 
 

顧客リスト=名刺は多ければ多いほどよい?

展示会で名刺を集める代表的な方法として、ノベルティの活用があります。

展示会場はたくさんの人がいて乾燥しています。

ノベルティとしてお茶などの飲み物をもらえるなら喜んで名刺を差し出す来場者も多いことでしょう。
かくいうわたしも、お茶やスポーツドリンクをくれるなら、無条件に名刺を渡します。

でも・・・

お茶目当てで獲得した名刺は果たしてあなたの会社の顧客リストと呼んでよいのでしょうか?

 

こう考えると展示会で、名刺獲得枚数だけを追いかけても無意味なことがわかるはずです。それよりも、重要なのは、成果につながる見込み客の名刺を集めることです。そのためには、見込み客と極力対話することが必要です。

 

ところが、せっかく見込み客である来場者と展示会で対話できても成果につながらないというケースが続出します。その理由は、比較の壁に阻まれてしまうからです。

比較の壁を乗り越えろ!

展示会には、たくさんの会社が出展します。
その中には、あなたの会社のライバルもいるかもしれません。
直接のライバルでなくても、来場者の企業の限られた予算を争うという意味では、
ライバル関係にあるところがほとんどだ、と考えてよいでしょうね。
そんな中、来場者は必ず、あなたの会社とあなたの会社のライバルを比較します。
あなたの会社が、「ライバルよりも自社や自分にとって確実によい」
と来場者に思わせることができなければ、成約・受注には結びつかないのです。
ブースには、人が来ている、そしてブース対応で大忙し。
なのに、成果が出ない、という悲しい事態に陥らないためには、
是が非でも比較の壁を乗り越えなければいけません。

来場者の頭の中にある2つの疑問に答える

では、どのようにすれば比較の壁を乗り越えられるのでしょうか?

そのためには、来場者の頭の中にある2つの疑問に答える必要があります。

その疑問とは、

①なぜ「それを」買うのか?

②なぜ「あなたの会社から」買うのか?

です。

 

ニーズってどういう意味?

まず、『なぜ「それを」買うのか?』という質問について考えてみましょう。

またまた、質問です。根本的、本質的に考えてみてください。

 

「わたしたち人間は、なぜ、商品やサービスを買うのでしょうか?」

 

考えましたか?

答えは、「必要だから」です。いくらよいものでも、不必要なものは買いません。
わたしたちが商品やサービスを買うのは「必要」だからなのです。
「必要」。
これは、英語で言うと「ニーズ」ですね。そうです。「ニーズ」があるから買うのです。

 

「ニーズを探せ」「ニーズを掘り起こせ」

「ニーズをキャッチしろ」「ニーズを喚起せよ」

マーケティングのことを考えようとすると必ず、この「ニーズ」という言葉が出てきますね。
きよながは、この「ニーズ」という言葉が、罪作りだなぁと思うのです。
「ニーズ」という言葉は抽象的なのです。
抽象的な言葉から具体的な行動は生まれません。
そして具体的な行動なくして成果は出ないのです。
ニーズという言葉が抽象的だから、
わたしたちは何となくわかった気になって具体的な行動をとっていないのではないでしょうか?
きよながは、このニーズという言葉を具体的に定義しようと思います。

きよながの定義はこうです。

「ニーズとは、問題を解決しようと思う意欲のこと」

この意欲が高ければ高いほど、人は購買という行動をとる、と考えられますね。
とすると、わたしたちがやるべきなのは、この意欲を高めることです。
ずいぶん具体的になりましたね。

でも、まだ、抽象的なままの言葉が残っています。
それは、「問題」です。「問題」も定義しておきましょう。

「問題とは、現状と理想の間にあるギャップのこと」

ですね。

このことを踏まえて、改めて「ニーズ」を定義しておきましょう。

 

「ニーズとは、現状と理想の間にあるギャップを埋めようと思う意欲のこと」

 

どうでしょうか?「ニーズ」という言葉が具体的になりましたね。
こうなると、わたしたちが、やるべきことも明確になってきました。
わたしたちが、ブースで伝えるべきなのは、来場者に対して、

「あなたの(会社の)現状はこうですよ。そして、あなた(の会社)はこういう理想にたどり着けるのですよ。」

とお教えして差し上げることです。
現状と理想がわかれば、ギャップが明確になります。

ギャップが明確になると、人は勝手に、そのギャップを埋めようという行動をとるのです。

ところが多くのブースでは、こういったことをしていません。
自社の商品・サービスの特徴やスペックを伝えることに終始してしまうのです。
来場者は、多くの場合、自分や自社の現状や理想をきちんと把握していません。
つまり、自分や自社のギャップに気づいていません。
気づいていないもの、明確でないものを埋めようと思う意欲が沸くはずがないのです。

あなたの会社も、ブースで、
来場者に対して現状と理想をプロとしてお教えするということを徹底してほしいと思います。

 

来場者に判断基準を教えて差し上げる

これで、『なぜ「それを」買うのか?』をクリアしました。続いて、来場者の頭の中にあるもう一つの問いです。

『なぜ「あなたの会社から」買うのか?』

これは、なかなか難問です。
でも、この問いに答えられなければ、展示会では成果が出ません。
この質問に答えるためには、
見込み客が、どのように商品・サービスを選んでいるかを考える必要があります。

見込み客は、どのようにして商品・サービスを選んでいるのでしょうか?

あなたも考えてみてください。

 

答えは、

「わからない」

です。

見込み客は、コンペをしたり、社内検討用に比較表をつくったり、色々しますが、
実のところ、どのように商品・サービスを選んだらよいか「わからない」のです。
「わからない」のに、無理に選ぼうとするから、
選定担当者の好みとか見込み客の社内の声の大きい人の気まぐれなど、
よくわからない要素によって選ばれたり選ばれなかったりしてしまいます。
これでは浮かばれませんね。

 

では、どうすればよいのでしょか?

それは、どのように選べばよいかという判断基準を教育するという発想を持つことです。

例を挙げます。

わたしは、たくさんの企業さんとお付き合いがあるので、

「コピー機屋さんを紹介してほしい!」

と言われることが結構あります。
そんな時は、1社だけ紹介するものよくない気がするので2社ご紹介することにしています。
紹介をした手前、結果が気になりますので、わたしは、紹介を依頼してくれた企業さんにお聞きします。

「A社さんとB社さん、どちらにされましたか?」

すると、多くの場合、こういう答えが返ってきます。

「あ~、清永さん。ありがとうございました。
 A社さんもB社さんもどちらも、きちんと対応してくれて、誠実で丁寧でした。
 すばらしいコピー機屋さんを紹介してくれてありがとうございます!
 それで・・・
 どちらも丁寧で親切で、きちんと提案してくれたので、
 どちらがよりすばらしいかよくわからなかったんです。
 だから、安い価格だったB社さんにしておきました。」

どうやら、この企業は、もっともわかりやすい判断基準である価格で決めたようです。

でも、本当にそれでいいのでしょうか?

本当にこの選び方がこの企業のためになるのでしょうか?

もしも、この企業が、会議が多かったらどうでしょうか?

この企業は、会議が多くて、毎週最低でも3回は会議をしている、
そして資料を紙でプリントアウトしているとしましょう。
会議はいつも朝一に行われます。会議の資料をつくるのは総務部担当者の役割です。
会議の資料は、前日の夜遅くギリギリに総務部の担当者のところにメールで届きます。
だから総務部の担当者は会議の前日は、
プリントアウトしたり、ホッチキスをしたりしていつも残業なのです。

もしもこのような状況だったらどうでしょうか?

A社のコピー機は15万円、B社のコピー機が23万円だったとしましょう。
その差は8万円です。価格だけで考えると確かに、A社の方が安いのですね。
でも、B社のコピー機には、A社のコピー機にはついていない、
ホッチキス機能があったとしたらどうでしょうか?

資料をプリントアウトするだけでなく、
ホッチキスまでしてくれるとなると、
総務部の印刷担当者もずいぶん楽になるでしょうね。
朝、出社してからプリントアウトすればよいので、
残業しなくてよくなるかもしれません。
とすると、この企業が選ぶべきコピー機は、どちらのものでしょうか?
A社のものでしょうか、それともB社のものでしょうか?

答えは明白ですね。
もちろんB社のものです。
8万円くらい、1か月の残業代でペイできてしまうでしょう。

今、わたしが何をやったかわかったでしょうか?

わたしは、今、コピー機を選ぶと時の判断基準をお伝えしたのです。
あなたが、展示会で来場者に伝えるべきなのもこれです。
あなたは、来場者に対して、あなたの会社のライバルではなくて、
なぜあなたの会社から買うべきなのかという判断基準を伝える必要があるのです。

そう考えると、あなたの会社の商品・サービスには、それをライバルからではなく、
あなたの会社から買うべき理由=選ばれる理由が明確にあるでしょうか?

もしも選ばれる理由がなければ、つくりましょう。
出展コンセプトに立ち戻って選ばれる理由を練り上げていくことが重要です。

 

 

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