展示会に出展する中小企業の90%は、ブースに人を集めようとします。
ブースに人を集める手段として、ノベルティは確かに有効です。
でも、ブースに人を集めることってそんなに大事なのでしょうか?

結論から言います。
単に、ブースの前に人垣をつくるためだけに活用するノベルティは
不要です。
ノベルティをミネラルウォーターにして配れば確かに名刺は集まるでしょう。
でも、そうやって集めた名刺に意味があるでしょうか?
予算が潤沢になる大企業ならまだしも、
中小企業の展示会出展においては、ノベルティは不要だときよながは考えます。

 

展示会の場で即購入する人はいない

あなたに、重要なことをお伝えします。

それは、「展示会の場で即購入する人はいない」ということです。

 

ブース対応をしているととても反応がいい来場者がいました。 いろいろ説明すると大きくうなずいてくれるのです。 具体的な質問もしてくれます。しかもその人は決裁権がある経営者です。

こんな時、あなたならどうするでしょうか?

うれしくて、ついつい、長話をしてしまうかもしれませんね。 でも、それでは、もったいないのです。 なぜなら、

「展示会の場で、即購入を決定する人はいない」

からです。

ひとりの来場者に時間をかけすぎてはいけない

いくら反応がよい人がいても、
いくらターゲットずばりの来場者だったとしても
ひとりの来場者に時間をかけすぎてはいけません。
その人に時間をかけている間に、
他の優良な来場者を逃してしまっている危険性があるからです。

「そんなこと言っても、相手がノリノリで話をしてくるのだから、対応するしかないじゃないか?」

あなたは、こう思ったかもしれません。
たしかに、来場者が説明を求めているのに出展社側から一方的に話を切るのは、
少し気まずい感じがしますね。

では、どうすればいいのでしょうか?

魅力的な特典をつくり、誘導する

答えは、「魅力的な特典をつくり、その特典に誘導する」ことです。

魅力的な特典というのは、たとえば、

・無料トライアル

・無料診断実施

・サンプル配布

・事例集進呈

などです。

 

特典は、必ずしも無料でなくてもよいですが、
できれば相手方にコスト負担がない方がよいですね。
いずれにせよ魅力的な特典を用意します。
そして、ブースで一定時間対話し、興味付けができたら、
話が長くなりすぎる前に、特典に誘導します。

「ちょうど今、この展示会の来場者様だけを対象に、〇社限定で、後日、無料診断にお伺いさせていただくキャンペーンを実施しています。とても好評で9割以上の方がお申込みになっておられますが、まだもう少しだけ枠があります。よろしければ、キャンペーンにエントリーされますか?」

というようなトークをすることによって、話を区切るのです。

ポイント1:限定性の法則を活用する

この時のポイントは2つです

ひとつは、限定性の法則を活用することです。
人には希少性が高いものに魅力を感じる傾向があります。
『この展示会の期間中だけ』、『〇社限定で』というフレーズを
トークの中に盛り込むようにしましょう。

 

限定特典1_展示会営業術

このように「あと〇社」とマジックなどで大きく書いたPOPを
ブースの目立つところに掲げておくのも効果的です。
展示場を回遊している来場者が通るたびに、
「あと5社」、「あと3社」と数が減っていると、
気になってあなたのブースに立ち寄ってくれる可能性が高まるからです。

ポイント2:再訪できる特典にする

もうひとつは、後日、改めて訪問できるような特典にすることです。
サンプルや事例集などもその場で渡してしまうと、
来場者との関係がその場で終わってしまいます。
それではもったいないです。
そうではなくて、後日、改めて訪問して渡すような特典にしておくことで、
来場者を確実にフォローすることができるのです。

このように、「展示会の場で即購入する人はいない」という前提に立ち、
必要以上にひとりの来場者対応に時間をかけることなく、
「魅力的な特典をつくり、その特典に誘導する」ということをぜひ実践してほしいと思います。

 

 

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展示会営業セミナー

顧客リストは確かに重要です。

そして、展示会は顧客リストを獲得するために非常に有効な機会です。

展示会では見込み客の名刺を大量に取得することができるからです。

ですが、少し待ってください。

顧客リスト=名刺は多ければ多いほどよいのでしょうか?

 

顧客リスト=名刺は多ければ多いほどよい?

展示会で名刺を集める代表的な方法として、ノベルティの活用があります。

展示会場はたくさんの人がいて乾燥しています。

ノベルティとしてお茶などの飲み物をもらえるなら喜んで名刺を差し出す来場者も多いことでしょう。
かくいうわたしも、お茶やスポーツドリンクをくれるなら、無条件に名刺を渡します。

でも・・・

お茶目当てで獲得した名刺は果たしてあなたの会社の顧客リストと呼んでよいのでしょうか?

 

こう考えると展示会で、名刺獲得枚数だけを追いかけても無意味なことがわかるはずです。それよりも、重要なのは、成果につながる見込み客の名刺を集めることです。そのためには、見込み客と極力対話することが必要です。

 

ところが、せっかく見込み客である来場者と展示会で対話できても成果につながらないというケースが続出します。その理由は、比較の壁に阻まれてしまうからです。

比較の壁を乗り越えろ!

展示会には、たくさんの会社が出展します。
その中には、あなたの会社のライバルもいるかもしれません。
直接のライバルでなくても、来場者の企業の限られた予算を争うという意味では、
ライバル関係にあるところがほとんどだ、と考えてよいでしょうね。
そんな中、来場者は必ず、あなたの会社とあなたの会社のライバルを比較します。
あなたの会社が、「ライバルよりも自社や自分にとって確実によい」
と来場者に思わせることができなければ、成約・受注には結びつかないのです。
ブースには、人が来ている、そしてブース対応で大忙し。
なのに、成果が出ない、という悲しい事態に陥らないためには、
是が非でも比較の壁を乗り越えなければいけません。

来場者の頭の中にある2つの疑問に答える

では、どのようにすれば比較の壁を乗り越えられるのでしょうか?

そのためには、来場者の頭の中にある2つの疑問に答える必要があります。

その疑問とは、

①なぜ「それを」買うのか?

②なぜ「あなたの会社から」買うのか?

です。

 

ニーズってどういう意味?

まず、『なぜ「それを」買うのか?』という質問について考えてみましょう。

またまた、質問です。根本的、本質的に考えてみてください。

 

「わたしたち人間は、なぜ、商品やサービスを買うのでしょうか?」

 

考えましたか?

答えは、「必要だから」です。いくらよいものでも、不必要なものは買いません。
わたしたちが商品やサービスを買うのは「必要」だからなのです。
「必要」。
これは、英語で言うと「ニーズ」ですね。そうです。「ニーズ」があるから買うのです。

 

「ニーズを探せ」「ニーズを掘り起こせ」

「ニーズをキャッチしろ」「ニーズを喚起せよ」

マーケティングのことを考えようとすると必ず、この「ニーズ」という言葉が出てきますね。
きよながは、この「ニーズ」という言葉が、罪作りだなぁと思うのです。
「ニーズ」という言葉は抽象的なのです。
抽象的な言葉から具体的な行動は生まれません。
そして具体的な行動なくして成果は出ないのです。
ニーズという言葉が抽象的だから、
わたしたちは何となくわかった気になって具体的な行動をとっていないのではないでしょうか?
きよながは、このニーズという言葉を具体的に定義しようと思います。

きよながの定義はこうです。

「ニーズとは、問題を解決しようと思う意欲のこと」

この意欲が高ければ高いほど、人は購買という行動をとる、と考えられますね。
とすると、わたしたちがやるべきなのは、この意欲を高めることです。
ずいぶん具体的になりましたね。

でも、まだ、抽象的なままの言葉が残っています。
それは、「問題」です。「問題」も定義しておきましょう。

「問題とは、現状と理想の間にあるギャップのこと」

ですね。

このことを踏まえて、改めて「ニーズ」を定義しておきましょう。

 

「ニーズとは、現状と理想の間にあるギャップを埋めようと思う意欲のこと」

 

どうでしょうか?「ニーズ」という言葉が具体的になりましたね。
こうなると、わたしたちが、やるべきことも明確になってきました。
わたしたちが、ブースで伝えるべきなのは、来場者に対して、

「あなたの(会社の)現状はこうですよ。そして、あなた(の会社)はこういう理想にたどり着けるのですよ。」

とお教えして差し上げることです。
現状と理想がわかれば、ギャップが明確になります。

ギャップが明確になると、人は勝手に、そのギャップを埋めようという行動をとるのです。

ところが多くのブースでは、こういったことをしていません。
自社の商品・サービスの特徴やスペックを伝えることに終始してしまうのです。
来場者は、多くの場合、自分や自社の現状や理想をきちんと把握していません。
つまり、自分や自社のギャップに気づいていません。
気づいていないもの、明確でないものを埋めようと思う意欲が沸くはずがないのです。

あなたの会社も、ブースで、
来場者に対して現状と理想をプロとしてお教えするということを徹底してほしいと思います。

 

来場者に判断基準を教えて差し上げる

これで、『なぜ「それを」買うのか?』をクリアしました。続いて、来場者の頭の中にあるもう一つの問いです。

『なぜ「あなたの会社から」買うのか?』

これは、なかなか難問です。
でも、この問いに答えられなければ、展示会では成果が出ません。
この質問に答えるためには、
見込み客が、どのように商品・サービスを選んでいるかを考える必要があります。

見込み客は、どのようにして商品・サービスを選んでいるのでしょうか?

あなたも考えてみてください。

 

答えは、

「わからない」

です。

見込み客は、コンペをしたり、社内検討用に比較表をつくったり、色々しますが、
実のところ、どのように商品・サービスを選んだらよいか「わからない」のです。
「わからない」のに、無理に選ぼうとするから、
選定担当者の好みとか見込み客の社内の声の大きい人の気まぐれなど、
よくわからない要素によって選ばれたり選ばれなかったりしてしまいます。
これでは浮かばれませんね。

 

では、どうすればよいのでしょか?

それは、どのように選べばよいかという判断基準を教育するという発想を持つことです。

例を挙げます。

わたしは、たくさんの企業さんとお付き合いがあるので、

「コピー機屋さんを紹介してほしい!」

と言われることが結構あります。
そんな時は、1社だけ紹介するものよくない気がするので2社ご紹介することにしています。
紹介をした手前、結果が気になりますので、わたしは、紹介を依頼してくれた企業さんにお聞きします。

「A社さんとB社さん、どちらにされましたか?」

すると、多くの場合、こういう答えが返ってきます。

「あ~、清永さん。ありがとうございました。
 A社さんもB社さんもどちらも、きちんと対応してくれて、誠実で丁寧でした。
 すばらしいコピー機屋さんを紹介してくれてありがとうございます!
 それで・・・
 どちらも丁寧で親切で、きちんと提案してくれたので、
 どちらがよりすばらしいかよくわからなかったんです。
 だから、安い価格だったB社さんにしておきました。」

どうやら、この企業は、もっともわかりやすい判断基準である価格で決めたようです。

でも、本当にそれでいいのでしょうか?

本当にこの選び方がこの企業のためになるのでしょうか?

もしも、この企業が、会議が多かったらどうでしょうか?

この企業は、会議が多くて、毎週最低でも3回は会議をしている、
そして資料を紙でプリントアウトしているとしましょう。
会議はいつも朝一に行われます。会議の資料をつくるのは総務部担当者の役割です。
会議の資料は、前日の夜遅くギリギリに総務部の担当者のところにメールで届きます。
だから総務部の担当者は会議の前日は、
プリントアウトしたり、ホッチキスをしたりしていつも残業なのです。

もしもこのような状況だったらどうでしょうか?

A社のコピー機は15万円、B社のコピー機が23万円だったとしましょう。
その差は8万円です。価格だけで考えると確かに、A社の方が安いのですね。
でも、B社のコピー機には、A社のコピー機にはついていない、
ホッチキス機能があったとしたらどうでしょうか?

資料をプリントアウトするだけでなく、
ホッチキスまでしてくれるとなると、
総務部の印刷担当者もずいぶん楽になるでしょうね。
朝、出社してからプリントアウトすればよいので、
残業しなくてよくなるかもしれません。
とすると、この企業が選ぶべきコピー機は、どちらのものでしょうか?
A社のものでしょうか、それともB社のものでしょうか?

答えは明白ですね。
もちろんB社のものです。
8万円くらい、1か月の残業代でペイできてしまうでしょう。

今、わたしが何をやったかわかったでしょうか?

わたしは、今、コピー機を選ぶと時の判断基準をお伝えしたのです。
あなたが、展示会で来場者に伝えるべきなのもこれです。
あなたは、来場者に対して、あなたの会社のライバルではなくて、
なぜあなたの会社から買うべきなのかという判断基準を伝える必要があるのです。

そう考えると、あなたの会社の商品・サービスには、それをライバルからではなく、
あなたの会社から買うべき理由=選ばれる理由が明確にあるでしょうか?

もしも選ばれる理由がなければ、つくりましょう。
出展コンセプトに立ち戻って選ばれる理由を練り上げていくことが重要です。

 

 

展示会において、パネルやブースデザインはもちろん重要です。

ですが、パネルやブースデザインを工夫して、 立ち寄りやすいブースにしても、ブースに人が来てくれないケースがあります。

どうやら、ブースに来てくれないからと言って、 まったく興味がないわけではなさそうです。 彼らは、決して近寄らずに、遠巻きにブースを見ているのです。

 

3.5mの壁を乗り越えろ!

遠巻きにとは言え、ブースを見ているのですから、何かに興味を持ったと考えてよいでしょう。

では、なぜ遠巻きにブースを眺めている来場者は近づいて来てくれないのでしょうか?

それは、人間の警戒心によるものです。 彼らは、いつでも逃げられるように距離をとっているのです。

その距離3.5メートル。

それだけあれば、何か自分に不都合があっても、 さっとその場を離れることができます。 それが3.5メートルという距離です。 ちなみに、この3.5という数字は、 もともとは、バナナの叩き売りなどの実演販売の世界で 経験的に伝えられていたもののようです。

遠巻きに見られているだけでは、展示会に出展する意味がありません。 わたしたちは、どうにかしてこの3.5メートルの壁を超える必要があるのです。

人は正論だけでは動かない

では、どのようにすればこの3.5メートルの壁を超えることができるのでしょうか?

そのためには、遠巻きに見ている来場者に呼びかけるしかありません。 呼びかけ、つまりプレゼンテーションをする必要があるのです。

展示ブースで、活用するプレゼンテーション手法は5つあります。

・セミナー型

・実演・デモ型

・体験型

・シアター型

・パフォーマンス型

このどれを使うと効果的なのかは、出展する商材や出展コンセプトによるので、一概には言えません。

しかし、どのプレゼンテーションを行うにしても共通して重要になるポイントがあります。

それは、

「人は正論だけでは動かない」

ということです。

正論で動かないとすると、どうすれば人は動くのでしょうか?

コツは、「感情」に焦点を当てることです。 感情の中でも、特に「驚き」にフォーカスすると効果的です。 人は、何かに驚くと、その対象物を無視できなくなります。 遠巻きに見ている来場者に、3.5メートルの壁を越えて、 近づいてもらうためには、「驚かせる」ことが重要なのです。

 

驚きの力で惹きつける

「そんな簡単に来場者を驚かせるなんてできないよ」

あなたのそんなつぶやきが聞こえてきそうです。

でも、安心してください。

だれでも簡単に驚きを作り出せる方法があるのです。 その方法とは、エンタメプレゼンという手法です。 エンタメプレゼンとは、インタメクラブ主宰の渋谷文武氏が考案したメソッドで、 音楽、クイズ、暗号やキャラクターなどを使います。

来場者を「驚かせ」ながら「楽しく」感情にリーチする、パワーポイントを使うプレゼン手法です。

プレゼンに不慣れな人でも、 ブースに設定したディスプレイモニター画面とパワーポイントが搭載されたパソコンを使って エンタメプレゼンを行うだけで、来場者の感情に訴えかけ、驚きを演出することができます。

 

エンタメプレゼンには、次の8つのレベルがあります。

【レベル1】ミュージックプレゼン

【レベル2】ナンバープレゼン

【レベル3】○×プレゼン

【レベル4】クイズプレゼン

【レベル5】間違い探しプレゼン

【レベル6】暗号プレゼン

【レベル7】ロールプレイングプレゼン

【レベル8】ドキュメンタリープレゼン

 

文字だけではわかりにくいですよね(汗)
なのでエンタメプレゼンを実演した動画をご用意しました。
ぜひこの動画をご覧ください。

エンタメプレゼンを体感した来場者からは次のような声が上がっています。

 

「展示会のブースで使ったら名刺獲得数が、前年比の4.37倍の350枚になりました。」(人材紹介会社 社長)

「展示会のミニセミナーに取り入れただけで成約率が、なんと23ポイントもアップしました」(バルブ製造業 営業部長) 「営業コンペで圧勝しました! 選んでくれた理由を先方に確認したところ、『展示会のブースプレゼンの印象が強烈だったから』と。エンタメプレゼン 最強の差別化です」 (ITパッケージベンダー営業マン)

 

 

実際に、エンタプレゼンを展示会のブースで使うと、 びっくりするくらい、来場者が食いつき、人だかりができます。

それは、エンタメプレゼンが、

『驚き』

を生み出すからなのです。

 

あるオフィス置き菓子屋さんの事例

わたしは、以前、オフィス置き菓子の会社さんに営業力強化のコンサルティングをしていました。

実に・・・苦労しました(笑)

なぜなら、最大手のオフィスグリコさんと比べて、 ひとつも勝てるところがなかったからです。

 

・品揃えが少ない

・価格が高い

・補充サイクルが長い

 

困りました。

「どうやって競争に勝とうか?」

途方に暮れていた時、営業リーダーの女性の特技がスプーン曲げだと知ったのです。

 

こすっただけでスプーンがだんだん曲がっていく、だれもが一度は見たことがある、の不思議なスプーン曲げです。

わたしは、万策尽きていたわたしは、苦しまぎれに、彼女に

「展示会のブースでスプーン曲げを披露してください」

とお願いしました。

ずいぶん抵抗されましたが、わたしが相当しつこかったのでしょう。最終的には彼女は引き受けてくれました。

そして、彼女が、スプーン曲げを披露した展示会で名刺交換した来場者へのアポ率はなんと82%に達しました。

いつもは、20%程度だったので、実に62ポイントものジャンプアップです。

わたしは、アポイントをくれた方になぜ会う約束をしてくれたのか聞いてみました。

すると、

「スプーン曲げに驚いたからだよ。あんまりびっくりしたからすごく覚えていたんだ。お菓子なんて  どこから買っても大差ないんだから  どうせなら、楽しく驚かせてくれたところの話を聞きたいなと思ってね」

と。

 

~スーパーブレイン~人は驚くと行動する

人は『驚く』と行動するのです。 近年の認知神経科学(いわゆる脳科学)のジャンルでは、 「スーパーブレイン」というキーワードが使われるようになっています。 スーパーブレインとは「脳を成長させる心」のことです。 心は脳でつくられるというのが現在の認知神経科学における定説ですが、 その脳が創り出した「意欲ある心」、「努力する心」などが さらに脳を発展させていくという理論(=強化理論)です。

アスリートはいつも、自分自身の限界に挑戦している。今までできなかったことができると、自身で驚く。

その‘驚き’こそが、苦しい練習に耐え、成長するための原動力になるのだと。  あなたは日常生活の中で、あるいは、仕事や勉強の中でどれくらいの『驚き』を経験されているだろうか?」

 

あなたの会社も、展示会のブース対応にエンタメプレゼンを取り入れて、 『驚き』を提供し、来場者に行動を促してほしいと思います。

 

 

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展示会営業セミナー

法人営業を行う企業にとって、展示会への出展は非常に効果的です。

 

意外と奥が深い!展示会

展示会というのは、東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪、ポートメッセなごやなどの展示会場で開催される商品、サービス、情報を宣伝するための催しのことです。

代表的なものに、日本ものづくりワールド、東京モーターショー、Japan IT Weekなどがありますね。

展示会は大規模なものだけでも全国各地で年間約700回開催され、出展社数は10万社以上、来場者は1400万人にも及ぶ一大産業です。

 

侮るなかれ!逆効果になることさえある!

ただし、ただ展示会に出展すればよいというわけではありません。

展示会に出展するためには、費用も労力もかかります。

漫然と出展するだけでは、費用と労力が無駄になってしまいます。

それどころか、人気のないブースは、社員のモチベーションを低下させます。

しかも、やる気のない社員による閑散としたブースは、来場者に悪印象を与え顧客離れを引き起こしてしまいます。これでは負の連鎖ですね。

しかし、安心してください。きちんとしたやり方をすれば、展示会出展は法人営業を行う企業に必ず成果をもたらします。

ここでは、費用と労力を無駄にせず、展示会出展を売上アップの起爆剤にした法人営業企業3社の実例をご紹介します。

 

出展コストの33倍の売上を実現したITシステムベンダーA社

 

 A社は、大阪府にある社員12名のITシステムベンダーです。A社は、業務効率化に寄与するパッケージソフトを開発販売しています。そのパッケージソフトを導入すると業務の生産性が大きく向上するため、既存顧客から高い評価を受けています。

A社の悩み

しかし、A社には大きな問題もあります。それは・・・知名度が低いこと。A社のパッケージソフトと同じ領域で、大企業が販売しているブランド力の高い製品が3つあるため、見込み客はA社までたどり着く前に、別の製品を購入してしまうのです。

 

「うちの製品を知ってくれさえすれば、お役に立てるのに・・・」

 

これが、A社社長の口癖です。A社は、知名度の低さに起因する引き合い不足に悩んでいたのです。

 

A社は展示会に活路を求めました。早めに出展申し込みをしたため、入り口に近い角小間を確保することができました。この展示会には、1万8千人の来場者があります。どうやら、見込み客との接触数は十分に確保できそうです。

 

展示会後のフォローを効率的・効果的に行うコツ

ではそれで、万事オッケーかというと残念ながらそうはいきません。大きな問題があります。それは、展示会終了後、どのようにフォローをするかという点です。

展示会でたくさんの見込み客と接触できたとしても、A社の製品は、その場で売れるようなものではありません。展示会終了後、フォロー訪問をして、商談を重ね、購買に至らしめる必要があるのです。ところが、展示会で接触した見込み客に後日、普通に、フォロー面談のアポイントを取るだけでは、面談を拒否され、せっかくの見込み客を逃がしてしまうことが予想されたのです。

 

そこでA社では、この問題を解決するために、ブースで接触した見込み客にある特典をつけることにしました。

その特典とは、

『展示会ブース特典!先着50社様限定 無料業務効率度診断サービス』

です。

 

A社は、この診断サービスを行うために、55個のチェック項目を作成しました。チェック項目は、たとえば「社内の文書は定められた場所に保存され、改版管理されている」というようなものです。展示ブースで接触した見込み客に対して、

「この展示会でのみ、通常8万円の業務効率度診断サービスを先着50社限定で、無料にさせてもらっています。まだ少しだけ枠がありますが、御社も申し込まれますか?」

とトークすることにしたのです。

ここでのポイントは、

「ぜひ、無料サービスに申し込んでください!」

と言わないことです。変にお願いして、自ら値打ちを下げる必要はありません。

そうではなくて、

「御社にはお得だと思いますよ。うちはどちらでもいいですけど、よろしければどうぞ」

というように、あくまでも来場者に選択をゆだねるようにすることで、診断サービスの価値を高めていきます。

 

A社のこの作戦は的中しました。展示会当日、多くの来場者が、無料診断サービスに申し込んだのです。

さらに好都合なのは、A社が後日、診断のために来場者の企業に出向く行為が、そのまま、初回の営業訪問になることです。診断のためのチェック項目を埋めていく作業は、そのまま営業ヒアリングになります。A社は、展示会からの無料診断サービスによって、見込み客に喜ばれながら、ニーズを深掘りしていくことに成功したのです。

 

この結果、A社では、この展示会から、17件の受注を獲得しました。大型案件の制約もあったため受注金額は4300万円になりました。A社は、この展示会の出展に出展料やブース装飾費などを含めて130万円弱の費用をかけていました。130万円を元手にして4300万円の売り上げをつくったということです。つまり、A社は、展示会出展によって、出展コストの33倍もの売り上げを実現したのです。

 

案件化数5倍、受注数3倍を達成した包装機材商社B社

 

B社は神奈川県にある社員8名の包装機材商社です。B社はこれまである優良な既存客が存在したため業績が安定していました。

待ったなし!新規開拓が急務!

ところが、3年前に、この顧客が大手資本に買収されB社との取引を取りやめてしまったのです。このため、B社の業績は大幅にダウンしました。B社は、このままではジリ貧です。B社では新規顧客の開拓が急務になっていたのです。

 

B社では、新規顧客獲得の手段として、展示会出展を検討したのですが、B社社長は乗り気ではありませんでした。なぜなら、自社商材の特性が、展示会に適さないと考えていたからです。たしかに、B社の商材はマニアックです。ぱっと見ただけ、ちょっと聞いただけでは、その良さを理解できないものばかりです。展示ブースに製品をずらりと並べるだけでは、まったく成果にはつながらないことが予想されました。

 

展示会ならではの奇策

そこで、B社ではある奇策を用いました。ブースで対応するスタッフの顔にフェイスペイントを施したのです。スタッフ全員の頬に「包」という文字をカラフルに入れて来場者対応をしたのです。

展示会でスタッフが顔にペイントをするというのは当時まだありませんでした。まして、B社が出展した展示会は、法人顧客を対象とした工作機械がテーマです。会場の雰囲気は、まじめで、骨太なムードです。だから、余計に目立つのです。物珍しさからでしょう。B社のブースにはたくさんの人垣ができました。

 

 

しかし、これで、B社が抱えている問題がすべて解決されたわけではありません。B社の製品はわかりにくいのです。ブースに人がたくさん来てくれても、商材の良さを伝えられなければ、

「おもしろいブースだったね」

で終わってしまいます。それでは意味はありません。

 

諦める!逆転の発想

そこで、B社は、逆転の発想をします。B社は、製品の良さを伝えることをあきらめたのです。厳密に言うと、「展示ブースで

は、自社のわかりにくい製品の良さを、きっちり見込み客に伝えるために、動画で説明することにしたのです。わかりにくい製品の良さも、動画でなら伝わりやすくなります。日本における動画のビジネス活用の第一人者でYouTube戦略コンサルタントの菅谷信一氏は、1分間の動画が伝える情報量は180万語に相当し、動画を活用すると活用しない場合に比べて理解が74パーセントも高まると言います。

さらに、B社は、動画で伝える内容にもこだわりました。B社は、単に自社製品を紹介してその良さを伝えるということをしませんでした。そうではなくて、放送機材を利用する際のちょっとしたコツ、長持ちさせるために手入れの仕方というような専門家だからこそ言える豆知識を動画にしてYouTubeにアップしていったのです。

 

グーグルが運営する世界最大の動画共有サービスであるYouTubeは、いまや、日本にだけでも、月間4,900万人が利用しています。単純計算では国民の3人に1人が利用していることになる巨大メディアです。B社は、この無料で使えるYouTubeを活用したのです。

 

B社は、単に、展示ブースで流すために動画を作成したのではありません。そうではなくて、展示ブースで、このように言うのです。

「包装機材をどのように扱えば、歩留まりが良くなるか? 耐久性が高まるか? をわかりやすくお伝えする動画チャンネルへの登録はこちらからお願いします。登録していただくと後日、1つずつ動画が届きます。包装機材を扱っておられる方は、ぜひ登録をお奨めします。」

これにより、B社のYouTubeチャンネルには多数の登録がありました。そして、B社社員が登場して説明するさまざまな動画を見るうちに、自然とB社に問い合わせが入るようになったのです。

 

このようにして、B社は、展示会に出展したことにより、前年の5倍の案件化数、3倍の受注数を達成したのです。

 

200万円の自社ブランド製品の受注件数が3.7倍にアップした工作機械製造卸C社

 

C社は東京都にある社員31名の工作機械製造卸売業です。C社では過去7年にわたり、展示会出展を重要な営業政策と位置付けて取り組んできました。展示会で出会った見込み客から大型案件を受注するなど大きな成果が出た時期もありました。

課題はマンネリ打破!

しかし、ここ数年、C社の展示会出展からの成果は停滞気味です。どうやら、展示会出展に慣れてしまって、マンネリ化していることがその原因のようです。出展を始めた7年前当初は、展示会に向けた取り組みのひとつひとつが全社員の関心事になっていました。

ところが、マンネリ化してしまった今では、展示会は、「営業部の中の一部の人間がやる仕事」という認識になっていて、直接展示会にかかわる人以外は、無関心になっていたのです。

 

 

C社社長は、展示会への出展を取りやめることも検討しました。しかし、毎年出てきた展示会です。急に出展を取りやめると、業界内で

「C社は業績不振で危ないかもしれない」

などと悪い噂が立つ危険性もあります。「今、出展をやめるのは得策ではない。」C社社長はそう考えました。そして、「今年、真剣に本気で取り組んで成果が出なければ来年以降、出展を取りやめる」という方針を打ち出し、社内に通達したのです。

 

C社の展示会営業ゲーム

C社において、展示会で成果を上げるためには、マンネリを打破し、全社員の力を結集することが必要です。そこで、C社は、展示会出展プロジェクトを、全社員が参加するゲームとして取り組むことにしました。まず、同じ部署の人同士が多く集まらないように配慮しつつ全社員が参加するチームを4つつくりました。そして、そのチームごとに成果につながるアクションをどのくらい実行したかをゲームの得点として競い合うことにしたのです。

 

ゲームの得点は、

・名刺獲得:1ポイント

・役員以上の方の名刺獲得:さらに3ポイント

・自社ブランド製品の実機デモ体験:2ポイント

・展示会で名刺交換した見込み客への初回訪問:3ポイント

・展示会で名刺交換した見込み客への見積提出:3ポイント

・展示会で名刺交換した見込み客からの受注:10ポイント

・展示会で名刺交換した見込み客からの自社ブランド製品の受注:さらに10ポイント

としました。

このように、展示会プロジェクトを、全社員参加の部門横断的なチームで、ゲームとして行ったところ、さまざまな変化が現れました。これまで無関心だったベテランや遠慮がちだった若手も積極的に意見を言うようになったのです。

その結果、ベテランの考えを取り入れたブース装飾は、C社が名刺交換したい役員クラスに響くものになりました。

また、若手ならではの感性でつくった声かけトークによって昨年とは比べ物にならないほど多くの実機デモ体験をさせることに成功しました。

展示会終了後も、自分のチームがゲームに勝ちたい気持ちからでしょうか、普段は客先訪問を嫌がる技術者たちも、積極的に営業同行するようになりました。

 

この結果、C社では、200万円以上する自社ブランド製品の受注件数が、前年比3.7倍に増加しました。C社は、展示会プロジェクト、ゲームの要素を取り入れることで、全社一丸となって取り組み、大きな成果を手にしたのです。

がんばれば売れる時代はよかった・・・

 

今や企業を取り巻く環境は大きく変化し、過去の勝ちパターンや成功法則は通用しなくなりました。がんばれば成長できる、いいものを作れば売れる時代は完全に終わってしまったと言ってよいでしょう。

追い風はなくなった

高度経済成長期からバブル崩壊までのおよそ40年は、普通にやっていれば成長できたよい時代でしたね。

人口も2004年まではずっと増加してきました。

人口増加はマーケットの拡大を意味します。マーケットが拡大していれば、他社に勝たなくても成長できます。場合によっては、他社に負けていても成長できるのです。人口増加率、マーケット成長率よりも自社の成長率が低ければ、もしかすると自社としては伸びていても、ライバルには負けていたのかもしれません。

もしも、あなたの会社が、高度経済成長期に創業して、いまだに小さな会社なのであれば、創業した時より大きくなっていたとしても競合には負けていたのだと認めるしかないでしょう。それでも存続できたのは、人口増加、マーケット拡大のおかげだったのです。

しかし、今やそれらの追い風はなくなりました。人口減少は深刻な問題です。ちょっと少子化対策をしたくらいでは人口は増加しません。今産まれても20年経たないと大人になって子供を産むことはできません。少々出生率が上がったくらいでは、人口は増えないのです。

中小企業はつぶれるのを待つしかないのか?

人口が減るということは、人間の口の数が減るということですから、まず食が減ります。衣もいらなくなります。住も少なくて済むようになってしまいます。クルマも減り、家電も減り、スマートフォンを使う人も減っていきます。となれば、ほとんどの業界が縮小していくことになるでしょう。

生き残りをかけた厳しい戦いが始まっています。がんばるだけでは成長できず、いいものを作ったからといって売れるとはかぎらず、安くしてもそれだけでは売れない時代に突入しているのです。

では、中小企業は、つぶれるのを待つしかないのか?

断じてそんなことはありません。中小企業には中小企業のやり方があるはずです。

 

このコラムでは、こうした厳しい環境下で、それでも中小企業が成長、発展していくために、いったいどのように「営業」していけばよいのかについて考えていきます。

 

営業スタイルの変化。求められる役割が変わった

 

足で稼ぐ!行動重視型

1980年代の営業は、まさしくがんばれば売れる時代で、営業スタイルは、『行動重視型』だったと言ってよいでしょう。訪問件数が売上に直結していたので、いかに効率よく営業活動をするかということが最大のテーマだったのです。

 

「何が必要ですか?」御用聞き型

それから少しずつ顧客ニーズが多様化し、お客さんが何を求めているのかがわかりにくくなってきます。すると、自社の製品カタログを広げながら、

「何が必要ですか?」

「何かお困りごとはありませんか?」

と聞いて回る『御用聞き型』が幅を利かせるようになりました。

 

ちょっと知的?提案型

そして、よりいっそう顧客ニーズの把握がむずかしくなると、営業パーソンがヒアリングと称して問題や課題をお客さんに聞き、その内容を提案書にまとめてプレゼンする『提案型営業』へと移っていきます。

 

同じ志を持つ同志!パートナーシップ型

さらにお客さんが抱える問題や課題がむずかしくなり、とうとうお客さん本人ですら解決策を見い出すことができなくなってしまいました。

お客さんは、売り手・買い手という関係を超えて、自社の課題発掘から課題解決策までを一緒に考えてくれる共同作業者、すなわち『パートナーシップ型営業』を求めるようになったのです。

『パートナーシップ型営業』が求められるようになった背景には、インターネットの普及があります。インターネットの普及により買い手は、これまで営業パーソンや業界誌などから収集せざるを得なかった情報を、自分で簡単に手に入れることができるようになったのです。この結果、売り手側から提供される情報に対して、お客さんは非常にシビアになっていきます。

わたしは、仕事柄、数多くの営業パーソンから相談を受けますが、

「それくらいの情報であれば、インターネットで収集できるので、わざわざ訪問してもらわなくても結構です」

とか、

「足しげく通ってくれなくても、必要な時に声をかけるから」

「もううちには直接訪問してくれなくていいから、その分、価格を下げてくれ」

と言われて困惑するケースが増えてきていることを肌で感じています。

たしかに似たような機能や仕様の商品が、世界中にあふれています。個人レベルでWEBサイトにアクセスして、世界中の商品を手に入れることができる時代です。単に身近にいてフットワークよく製品を提供するだけの営業活動は、もはや用済みになってきているのです。

ひるがえって考えてみると、このことは、買い手であるお客さんもまた、同じように厳しい市場環境の中で自社の顧客に対して同じ悩みを抱えているということに気づきます。今、お客さんは、自ら抱えている問題や課題に対する解決策を一緒に考えてくれるパートナーを求めているのです。

Business Colleagues Together Teamwork Working Office

 

中小企業に適した営業スタイルは?

このように営業スタイルの変化を見てみると、

「とにかくがんばって売ろう」

「足で稼げ!」

と言っていた行動重視型の時代とは隔世の感がありますね。

もちろん営業パーソンに求められるスキルや能力も行動重視型の時代とは比較にならないほど多くなってきているのです。

 

わたしは、様々な会社に伺って営業コンサルティングをしています。どの会社も従来のやり方を従来のまま行っているだけでは立ち行かなくなってきていることを肌で感じます。がんばれば売れる時代はすでに終わっているのです。既存の商品を既存の顧客に販売しているだけでは売上は下がる一方なのです。

がんばるだけでは成長できない時代には、新しい仕事を新しいやり方で行っていくことが必要です。新規顧客や新規チャネルを開拓していく、新規の商材を販売していく、といった新しい取り組み、新しいチャレンジを行うことを避けて通れなくなってきているのです。

 

チラシを打っても効果なし

 

「営業スタイルが変化してきたのはわかった。でも、当社の課題は、その前段階なんだよ。営業先をどう見つけるか、つまり見込み客の確保をどうするかが一番の課題なんだ!」

 

あなたのそんな声が聞こえてきそうです。

そうですね。見込み客と出会わないことには、営業を始めることはできません。

見込み客の確保は、すべての中小企業のテーマと言ってもよいでしょう。

大企業なら、見込み客の確保をマーケティング部門が担い、見込み客に対するセールスを営業部門が行う、というように分業しているケースもあるでしょう。大企業であれば、マーケティング部門のプランニングのもと、潤沢な資金を使い、テレビや雑誌などのマスメディアに大々的に広告を打つことができます。

しかし、多くの中小企業には、そもそもマーケティング部門がありません。営業部門側でなんとかして見込み客を確保するしかない、というのが中小企業の実情です。そもそも中小企業は見込み客の確保に、多額の資金を使うことはできないのです。

それでは、中小企業は、どのようにして見込み客を確保すれば良いのでしょうか?

 

代表的な手段のひとつに、チラシがあります。

 

突然ですが、ここで問題です。

「新聞折り込みなどのチラシの反応率って何パーセントくらいだと思いますか?」

 

わたしは、セミナーなどでよくこの質問をします。

 

「ええっと・・・8パーセント?」

 

実際に、チラシを打ったことがない方は、よくわからないので、このようにお答えになります。ご本人的には少なめに回答されたようですが、8%と言えば、すごい数字です。

折り込みチラシを1万枚配布したとしたら、そのチラシを見て、

「こんなにステキな商品があるのか♪」

と胸を躍らせて800件もの見込み客が問い合わせをしてくれるということなのですから。1回の折り込みチラシで800件もの人が集まってくれるのなら世の中の新聞は折り込みチラシだらけで大変なことになってしまいますね。ですので、少し考えると、8パーセントという数字はありえないとおわかりいただけると思います。

では本当は何パーセントなのでしょうか?

少し考えてみてください。

考えましたか?

 

答えは0.01パーセントです。

1万枚のチラシを配ってやっと1件の反応があるという数字です。

しかも、この1件は、成約数ではありません。問い合わせの件数に過ぎないのです。仮に、問い合わせからの成約率が20パーセントだとします。すると、1万枚のチラシを配布して、その0.01%(=1件)が問い合わせをしてくれて、その20%(=0.2件)がやっと成約に至るということです。つまり、1万枚の折り込みチラシでは1件の成約も獲得できないということなのです。

 

チラシを1枚折り込むのに、紙代も含めれば6円くらいかかります。

チラシを5部作って、それを新聞折り込みして30万円かかったとしても、そのチラシに対する問い合わせが、たったの5件というのが、悲しいですが、現実なのです。

しかもこの5件は問い合わせをしてくれたというだけで買ってくれたわけではありません。この5件の問い合わせから成約までこぎつけることができたのが、たった1件だったとします。すると、この1件から30万円の粗利を確保することができて初めて、収支トントンになるということなのです。

もし、30万円の粗利を確保できなければ、この折り込みチラシ作戦は、赤字だったということになってしまいます。これでは、一体何のために、折り込みチラシを配布したのか、まったくわからなくなってしまいますね。

 

中小企業にとって、見込み客確保のために、折り込みチラシを打つというのは、多くの場合、どうやらあまり良い作戦ではないようです。

 

採用難!足で稼ぐことすらできない

 

「やっぱり、チラシみたいな飛び道具に頼っていてはダメだ!当社は、営業の原点に帰って、中小企業らしく、足で稼ぐぞ」

 

あなたは、こんな風に思ったかもしれません。

しかし、今は、それがとても難しいのです。なぜなら、人口の減少は、マーケット縮小と同時に、働き手の人材不足をもたらすからです。

「足で稼ぐ」というのは人海戦術です。「足で稼ぐ」ためには、足を動かす人材が十分に社内に確保できている必要がありますね。ところが、これがむずかしいのです。

2005年から総人口が減少に転じ、すでに1990年代の後半から15歳から64歳までの生産年齢人口は減少に転じています。当時はバブル崩壊後のリストラ時代で、大企業では人員削減が進み、新卒の採用は縮小されて「就職氷河期」と言われた時期でした。どちらかと言えば、人が余っている状態だったので、現役世代の減少が人材不足に直結しなかったのです。

しかし、団塊の世代が一斉に定年退職を迎える時期に差し掛かってきたこともあり、2005年あたりから大手企業を中心に採用数を増やす動きが出始めました。2006年、2007年の新卒採用は売り手市場に逆転していました。その後、リーマン・ショックなどの影響により一旦、新卒採用は買い手市場になりましたが、2016年4月の有効求人倍率は、134倍と非常に高い水準になっています。大手企業の採用意欲が高まっているのです。若手人口が減っているところに大手企業の採用攻勢が強まれば、当然ながら中小企業の人材採用は、非常に厳しい状況になります。

 

上の図は2010年時点の人口ピラミッドです。年齢構成を考えながらこの図を見ていきましょう。15歳から64歳までの生産年齢人口が、8,000万人になっています。そのうちの若手層である18歳から34歳までの人口は2,470万人です。

 

これが下の図の通り、2030年には、生産年齢人口が6,700万人になり16%減少します。若手層である18歳から34歳までの人口については、さらにその減少傾向が顕著で、1,920万人・23%減となります。この2010年から2030年までの20年の間に総人口は約8%減少しますが、総人口の減少より現役世代の減少の方が速いですし、その現役世代の減少よりもさらに若手層の減少スピードが速いわけですから、若手人材の確保がますます厳しくなることは間違いありませんね。採用力の高い大企業ならともかく、知名度の劣る中小企業で若手人材を採用するのは、今後ますますむずかしくなるでしょう。

 

若手人材とは、人件費が安くてもがんばってくれる人たちです。

20代前半の社員に月給を30万円払うと言えば喜んでくれるでしょうが、40代50代の社員に月給30万円と言ったらどう反応するでしょうか。「子供の教育費もかかるし、家のローンもまだたくさん残っているので勘弁して下さい」となるのではないでしょうか?

 

「足で稼ぐ」ために、必須である若手人材の確保が、中小企業には非常に困難になっているのです。

 

WEBで成果が出るのは大企業だけ

 

今では、中小企業でもWEBサイト(ホームページ)を持つことが当たり前の時代になっています。

ところが、大企業と異なり、中小企業ではWEBで成果が出ないケースが非常に多いのです。わたしのところにも、

「WEBサイトはあるけれど、一向に見込み客確保や売上につながらないので、何とかしたい」

という相談をいただくことがたくさんあります。

そういったサイトを見させてもらうと、多くの場合、共通する問題点があります。その中で代表的なものは3つです。

第一の問題点は、自社の商品やサービスを知ってもらうことのみに必死になっているという点です。

もちろん、WEBサイトをつくる上で、自社のPRをすることは重要です。しかし、熱くなり過ぎるあまり、売り込み色が強くなりすぎると逆効果になってしまいます。WEBサイトを閲覧する人は何らかの目的があってサイトに訪問しています。この目的をかなえるようなコンテンツをつくることが重要なのです。こう言うと、多くの方が、

「当り前じゃないか」

という反応をします。

あなたもそう思ったかもしれません。でも、少し考えてみてください。この点で、中小企業は、大企業と比べると圧倒的に不利です。大企業なら、自社の商品やサービスを知ってもらうためにWEBサイト上に多くのスペースを取る必要はありません。なぜなら、大企業の商品やサービスは、対企業向け、対消費者向けを問わず、すでに一定の認知を得ているからです。大企業は、自社の商品やサービスの紹介は、ほどほどにして、サイト閲覧者の目的をかなえるコンテンツを提示しやすいのです。

 

一方、中小企業はどうでしょうか?社名、ブランド名や商品名だけで、

「あぁ、あれね」

と認知される大企業とちがい、自社や自社の商品やサービスをわかってもらうだけで大きな労力がかかってしまうのです。

第二の問題点は、自社サイトの実態をつかんでいないというケースです。

中小企業の方に自社サイトに関する詳細データをお尋ねしても、明確な回答が返ってこない場合が数多くあります。アクセス数や重要キーワード、どのようなキーワードで検索されていて、どのようなページが閲覧されているかなどを把握しておられない場合が多いのです。ひどいケースでは、そういった数値をモニタリングするためのグーグルアナリティクスなどのツールが設置されていないこともあります。実体を把握しなければ改善ポイントは見えてきません。WEBサイト運営は、日々の検証・改善の繰り返しなのです。

ところが、これも中小企業にとっては、非常に難しいのです。大企業であれば、専任の担当者を配置し、日々、計数を吸い上げ、検善のサイクルを回すことができるでしょう。結果的に、大企業のWEBサイトは成果が上がるものに成長していきます。ところが、中小企業はもともと、人手不足です。WEBサイトの運営のために担当者を配置する余裕がないのが中小企業の実態です。

 

第三に、WEBサイト運営に一貫性が欠けているという問題点があります。

WEBサイトの運営にあたり、制作業者、SEO業者、広告会社、などがかかわることになりますが、この関係性がバラバラで一気通貫のコントロールができていないのです。WEBサイト制作においては、デザイン面だけでなくSEOにも適した構造になっていなければいけませんし、SEOは単にテクニカルな対策を行うだけでなく、集客を想定したコンテンツを考えることも必要です。

また、広告展開はどうするのか、更新はどうするのか、といったことも一貫性をもって決定していく必要があります。こういったことは、大企業であれば、社内スタッフを配置し、その調整役を担わせるということが可能ですが、中小企業の場合、そんな人的余裕はありません。その結果、全体の一貫性が欠けるチグハグなWEBサイトができあがってしまいます。

 

安心してください!

このようにして、WEBで成果が出るのは大企業だけ、という中小企業にとって悲しい状況が生まれてしまうのです。

「チラシはダメ、足で稼ぐのもダメ、WEBもダメ。では、いったいどうすればいいのだ!中小企業は手をこまねいているしかないのか!」

 

あなたは憤っておられるかもしれません。

でも、安心してください。結論から言います。中小企業には、中小企業に適した営業手法があります。

見込み客を確保し成約に至らしめるために、中小企業に最適な手法があるのです。

その手法とはずばり、

「展示会を活用すること」

です。

本コラム「展示会ノウハウ」ではこのことについてじっくり考えていきます。ご期待ください。

 

 

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どの企業にとっても、見込み客を確保し成約に至らしめることは、最重要課題です。

ところが、これがなかなかむずかしいのです。

このモノ余りの時代、多くの企業が、見込み客の確保や見込み客の顧客化に苦しんでいます。

もしも、あなたの会社も、見込み客獲得や受注率向上に課題を抱えているなら、ある手法を強くお奨めします。

 

その手法とはずばり、

「展示会を活用すること」

です。

 

▼目次

  1. 展示会とは
    1.1 展示会で行われていること
    1.2 テーマが明確
    1.3 ショールーム VS 展示会
  2. 意中の人!まさかあの人に会えるなんて!
    2.1 パーソン単位で考えていますか?
    2.2 キーマンに会う!でもどうやって?
    2.3 展示会は進行中案件の受注確度アップにも使える

  3. 売る人から教える人になる
    3.1 がんばっても売れない時代に絶対に必要な発想
    3.2 教える人になるために展示会を活用する
    3.3 来場者が展示会で求めている情報とは?
    3.4 どんな会社にもダイヤの原石がある!

  4. 展示会が最強である理由
    4.1 対面コミュニケーションに勝るものはなし。でも・・・
    4.2 客先訪問の限界

     

    展示会とは

    展示会というのは、東京ビッグサイト、幕張メッセ、インテックス大阪、ポートメッセなごやなどの展示会場で開催される商品、サービス、情報を宣伝するための催しのことです。

    代表的なものに、日本ものづくりワールド、東京モーターショー、Japan IT Weekなどがありますね。

    展示会は大規模なものだけでも全国各地で年間約700回開催され、出展社数は10万社以上、来場者は1400万人にも及ぶ一大産業です。

    展示会で行われていること

    あなたは展示会に来場者として行ったことがありますか?行ったことがある方は、その時のことを思い出してみてください。展示会では何が行われているでしょうか?

     

    ①商品展示

    ②来場者との対話

    ③実機などのデモンストレーション

    ④小冊子や商品カタログなどの販促物の配布

     

    ざっと挙げてみるだけでも、展示会では、実にさまざまなことが行われていますね。展示会では、見させて、触らせて、読ませながら、多様な手法で積極的に商品の価値を伝えることが可能なのです。

    紙媒体やWEBにはないこの「ひとつのことを総合的に伝えられる」という展示会の特徴が、展示会を活用すべき最大の理由です。

    「体験を提供するために展示会を活用すること」こそが、このモノ余りの時代に最適な営業手法なのです。

     

    ショールーム VS 展示会

    この話をすると、

    「『体験の提供』ならショールームでやればいいじゃないか?」

    と反論されることがあります。

    ですが、ショールームよりも展示会の方が来場者にとって有益な面が多いのです それは、ライバル会社の商品・サービスを含めて一度に比較できるかどうかという点です。展示会と異なり、ショールームでは自社商品しか陳列することができません。

    また、ショールームでは、基本的に今の売れ筋商品を並べているわけですから、必ずしも最新の商品や情報を期待できるとは限りません。このように、ショールームと比べて、展示会は来場者にとってメリットがあります。だから、年間延べ1400万人にも及ぶ人が展示会に来場するのです。

     

    テーマが明確

    テーマが明確になっている点も来場者にとっても大きなメリットになります。年間約700回行われる展示会は、さまざまなテーマに分けて開催されています。たとえば、電子機器・機械の分野では、スマート工場EXPO、ウェアラブルEXPO、ネプコンジャパン、エレクトロテストジャパン、半導体パッケージ技術展、電子部品・材料EXPO、プリント配線板EXPOなど実に、多種多様なテーマで開催されています。

    多くの人にとって展示会場へのアクセスは、とても骨が折れます。時間もかかるし、移動にかかる費用もバカになりません。それでも自分の業務時間を削ってまで来場しているからには、展示会場に来ている人たちは、特定のテーマに対して、平均よりもはるかに高い関心を持っていると考えてまちがいありません。

    あなたは、このような特定のテーマに関心のある人に出会いたくないでしょうか?このような人は、質の高い見込み客になりますね。展示会に出展することで、このような人と出会うことができます。展示会は、中小企業が、質の高い見込み客と出会う最適な場なのです。

     

    意中の人!まさかあの人に会えるなんて!

     

    あなたの会社では得意先のキーマンを把握していますか?

     

    パーソン単位で考えていますか?

    対法人向け営業の場合は、特にパーソン単位で考えることが重要です。 わたしがお手伝いしているある企業でも、わたしがコンサルティングに入る前は、 「担当者からの評価は抜群、担当者の意向を100パーセント反映した提案書で万全の準備をしてコンペに参加したところ、先方の反応は抜群によかった。しかし、なぜか失注した」 というケースが数多くみられました。 これは、担当者からの言葉を鵜呑みにして、その後ろにいる部長や社長などのキーマンを考慮していない場合によく起こる現象です。 最終プレゼンまで残って、結果的に失注してしまう案件に労力を割くのは、大きな損失です。しかも、受注できると見込んでいただけに精神的にもきついですね。

     

    キーマンに会う!でもどうやって?

    では、どうすればよいのでしょうか?答えは簡単です。

    キーマンに会って率直にキーマンのご意向を聞けばよいですね。ところが、これがなかなかに難しいのです。担当者をすっ飛ばして、キーマンである上司にアプローチすると、担当者がへそを曲げてしまいかねません。担当者にそっぽを向かれると、その案件を受注することは事実上不可能になります。でも、キーマンには会いたい。どうすればよいでしょうか?

    そうです。自然な形で、キーマンと接触するのがベストですね。

    「それができないから困っているのだ・・・」

    と思ったあなた、安心してください。それをやれるのが展示会なのです。

     

    わたしは、毎年、パシフィコ横浜という展示会場で行われる「人とくるまのテクノロジー展」に出展する企業さんのお手伝いをしています。この企業のターゲットは、設計部門、中でも決裁権がある設計部長です。しかし、自動車メーカーの設計部長は、日ごろ、社内の奥深くで黙々と仕事をしています。なかなか直接会うことができないのです。

    しかし、この「人とくるまのテクノロジー展」では、トヨタ、ホンダ、日産のようなそうそうたる自動車メーカーの設計担当取締役や設計部長が来場します。展示会は、中小企業にとって、通常なら、絶対に会えないような意中の人と出会うことができる最高の場なのです。

     

    展示会は進行中案件の受注確度アップにも使える

    また、現在、進捗中の案件のキーマンを引っ張り出すためにも、展示会は使えます。

    直接の商談相手の上司であるキーマンを引っ張りだすために、

    「わたしの上司の〇〇を今度、連れて参ります。よろしければ、御社の部長様にもご挨拶させていただきたいのですが・・・」

    と言って、

    「あぁ!ぜひぜひ」

    と返答されたものの、その後、音沙汰がなくなってお茶をにごされてしまった、という経験をしたことがある方は、多いのではないでしょうか?

     

    こんなにも、展示会を活用しましょう。

    「弊社では、〇月〇日に展示会に出展します。△△の体験もできますし、□□の特典もありますので、ぜひ、上司の方と一緒にご来場ください。弊社の社長もご挨拶させていただきます。」

    と言うと、かなりの高確率で、キーマンである上司と接点をつくることができます。展示会は、現在追跡中の案件を進捗させるためにも使えるのです。

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    売る人から教える人になる

     

    「とにかくがんばって回ろう」

    「足で稼げ!」

    と言っていた時代が終わりを告げたことは、あなたも気づいていると思います。

     

    がんばっても売れない時代に絶対に必要な発想

    中小企業が、がんばるだけでは売れない時代に安定的、継続的に売上を増加させていくために、あなたに一つ知っておいてほしい重要な発想があります。わたしは、この発想を知っているかどうかで継続的・安定的に売上アップできるかどうかが大きく変わってくることを痛感しています。

    その発想とは、

    【これからの営業は、お客さんとの“関係性”が大切である】

    ということです。

    関係性を意識した営業プロセスを作れるかどうかで、あなたの会社の成果は大きく変わってきます。関係性を構築することができれば、お客さんから喜ばれながら成約・受注できるようになるのです。

    逆に、関係性がなければ、お客さんから値引きを要請されたり、 「また考えます」と言われて、二度と連絡がない、といったことになってしまいます。

     

    「関係性が大事って、そんなの当たり前じゃないか!」

     

    あなたはそう思われたかもしれません。そうですね。経営者、営業責任者や営業パーソンにとって、お客さんと関係性を築くなんて当たり前のことです。

    でも、ここで言う、関係性というのは、お客さんとの「単なる信頼関係」ではないのです。

    がんばるだけでは売れない時代に、中小企業がお客さんと築くべき関係性とは、「単なる信頼関係」ではありません。

    では、その関係性とはどのようなものでしょうか?

    、ズバリ、「教える・教わる」という関係性です。

    売り手であるあなたの会社が“教える人”、買い手であるお客さんが“教わる人”になるということです。

     

    教える人になるために展示会を活用する

    あなたの会社には、お客さんと「教える・教わる」という関係性を構築するポイントが組み込まれているでしょうか?

    おそらく、組み込まれていない、という方がほとんどだと思います。

    そもそも「教える・教わる」という関係性を構築すると言っても、どのようにすればよいか、 具体的にイメージがわかないという方も多いでしょうね。

    または、イメージはできるけれど、そんなことが可能なのだろうか?と不安に思っておられるかもしれません。

     

    でも、 大丈夫ですから安心してください。

     

    あなたが、お客さんと「教える・教わる」という関係性を構築することを難しいと感じるのはある意味当然です。今、あなたの会社では、

    「お客さん側が上位で、あなたの会社はお客さんに振り回されている」

    という状況かもしれません。

     

    もしかすると

    「お客さまに教えるなんてとんでもない。 へりくだって、コメツキバッタみたいに、ペコペコして、それでなんとかやっと受注にこぎつけているんだ」

    という方もいるかもしれませんね。

    そうした状況の中で、あなたの会社が“教える人”、お客さんが“教わる人”になるのは、かなり難易度が高く、社員一人ひとりに、高いスキルが必要になります。

    「あ~、また、スキルアップの話かぁ」

    あなたはそう思わすることができる方法があるのです。

     

    その方法こそが、『展示会』なのです。

    展示会の来場者は、情報収集に来ています。お伝えしたように、特定のテーマに関心の高い人たちが、わざわざ時間をかけて情報収集に来ているのです。

    とすると、もしも、あなたの会社が展示会に出展した場合に、やるべきことはなんでれは、情報提供です。

    「情報を収集しに来た来場者に、情報を提供する。」

    ある意味当たり前ですね。でも、ここで重要なのはどのような情報提供をするか、ということです。

    間違っても、あなたの会社の商品・サービスの価格やスペック情報を提供してはいけません。それでは、「売る・売られる」という関係ができてしまいます。展示会に出展している中小企業の90パーセント以上は、このように売り込み情報を提供して失敗しています。ですから、逆に考えると、来場者に提供する情報について、きちんと考えて設計するだけで、競合他社と大きく差をつけることができるのです。

     

    来場者が展示会で求めている情報とは?

    では、展示会では、どのような情報を提供すればよいのでしょうか?

     

    突然ですが、質問です。

    「あなたの会社は何屋さんですか?」

    もしも急にこう聞かれたら、あなたはなんとお答えになるでしょうか?

    実は、この質問に対してどう答えるかが、展示会で来場者に提供する情報を考える際にとても重要なのです。

    わたしが、セミナーやコンサルティングの際にこの質問をすると90パーセント以上の社長さんが自社が扱っているモノやサービスによって自社が何屋かを説明しようとします。

     

    ・化粧品をつくっている化粧品製造業、

    ・印刷をしている印刷屋、

    ・ネをつくっているネジ製造業、

    ・本を出版している出版、

    ・ITシステムを販売しているITシステム屋

    などなど。

    確かにわかりやすいですね。でも、これでは、展示会で来場者を惹きつける情報提供はできません。

     

    では、どうすればよいのでしょうか?

     

    コツは、自社が扱っているモノやサービスそのものではなくて、そのモノやサービスがお客さんにもたらしている価値から考えてみることです。すると意外と自社の提供価値には広がりがあることに気づくはずです。

     

    ・化粧品製造業→美人・美肌提供業

    ・印刷屋→販売促進支援業

    ・ネジ製造業→ゆるみ撲滅業

    ・出版社→知識・文化伝達業

    ・ITシステム屋→業務効率改善業

     

    印刷屋さんを例に挙げて考えてみましょう。

    印刷屋さんが扱っているモノは印刷物です。そして、提供しているのは印刷というサービスです。このように自社が扱っているモノやサービスから自社を定義するとそこで完結してしまい広がりが出てきません。

    この状態から、展示会で来場者に提供する情報を考えても、印刷する際の色の種類や鮮明さなどのモノ・サービスのスペックに関することや価格に関することくらいしか思い浮かばないでしょう。

    視点を変えてみましょう。自社のモノ・サービスから考えるのをやめて、お客さんを観察してみましょう。

    お客さんはなぜ、うちに印刷物を発注してくれているのでしょうか?

    これでは少し漠然としてしまいますね。考えやすくするために具体的にしていきましょう。

    コツは実例で考えることです。

    「株式会社○○工業さんは、毎年、3月下旬にパンフレットの印刷を頼んでくれているぞ。それはいったいなぜなのだろう?」

    と実際にあるケースで考えるのです。もちろん、○○工業さんに聞きに行ってもよいですね。

    「実は、毎年4月にキャンペーンセールをやっています。このキャンペーンの内容は毎年ちがいます。弊社は、このキャンペーンでしっかり売上をつくりたいんです。だから、毎年3月下旬に、得意先に案内するためのパンフレットを発注しているのです。」

    ○○工業さんの答えがこうだったとしましょう。

    すると、あなたの会社は何屋さんといえばよいでしょうか?

    この場合は、『販売促進支援業』、『キャンペーン成功請負業』と言えるのではないでしょうか?

    扱っているモノはパンフレットという物ですが、その印刷物を通じて、お客さんのキャンペーンの成功をサポートしているからです。

     

    そして、自社を『販売促進支援業』、『キャンペーン成功請負業』と定義すると、展示会来場者に発信する情報が大きく変わるはずです。

    パンフレットの渡し方やパンフレットを使った効果的なトークの仕方などパンフレットにかかわる情報提供はもちろん、それ以外にもキャンペーンを打つにあたっての準備の手順、標準的なスケジュール表、ターゲットのしぼり方、WEBとの連動企画などなど、さまざまな情報を発信できますね。

    展示会の来場者は、こういったモノ・やサービスの周辺にあるノウハウ情報を知りたがっています。

    だったら、モノ・サービスのスペックや価格情報だけでなく、ノウハウ情報を積極的に教えてあげましょう。この発想こそが、「売る人から教える人になる」ということなのです。ぜひ、あなたも、自社が何屋さんなのかを、お客さんに提供する価値から改めて深く考えてみてください。

     

    どんな会社にもダイヤの原石がある!

     

    どうでしょうか?あなたの会社でもできそうでしょうか?もしかすると、

    「いやいや。印刷屋ならいいけれど、うちの場合は単純なモノを仕入れて売っているだけだから、『教える人になる』なんてムリだ」

    と思っている方もいるかもしれません。

    でも、そんなことは決してありません。わたしは、これまでたくさんの中小企業さんのサポートをしてきましたが、断言します。

    どんな会社でも、『売る人から教える人になる』ことができます。

     

    たとえば、シンプルにモノを仕入れて売っている魚屋さんを考えてみましょう。魚屋さんは、魚を売っています。

    「いらっしゃい!いらっしゃい!」

    と手を叩きながら毎日一生懸命、魚を売っているわけです。

    売っているものはどこからどう見ても魚です。売りモノから考えると、教えられることなんて、新鮮な魚の見分け方やおいしい魚料理のつくり方くらいしかない、と考えてしまいそうですね。

     

    でも、それは売り手側の視点で考えているからなのです。

    発想を転換してみましょう。

    魚を買いに来てくれるお客さんを具体的に観察してみましょう。

    主婦の方、お年寄りの方、お使いに来た子供などなど、さまざまなひとたちが魚を買いに来てくれていることでしょうね。

    そして、その中に、お腹がポコっと出た中年男性がいつも魚を買ってくれているとします。このお客さんはどういう価値を求めて、魚を買いに来てくれているのかを考えてみましょう。自社で扱っているモノ・サービスを売ろうとせずに、お客さんが何を求めて自社のモノ・サービスを買ってくれているのかを考えるのです。

     

    そう考えたら、このお客さんは

    「お腹をひっこめたいんだよ」「健康でいたいんだよ」

    「本当は肉が好きなのだけどメタボ気味だから魚を多めに食べた方がいいと思っているんだよ」

    と考えているかもしれません。

    そして自社の魚という商品がそれに対してある一定の効用を実現しているとするならば、この魚屋さんは、メタボ対策業になってもよいのです。

    自社は何屋さんなのかという発想を切り替えます。魚屋さんは世の中にたくさんありますね。ところが「魚を使ったメタボ対策業」と言えばどうでしょうか?世の中にまだありません。オンリーワンです。

    このように独自の領域をつくることができれば、お客さんに教えるネタがドンドン出てくるはずです。

    たとえば、病院と提携してもよい、ということになります。メタボ外来をやっている病院と提携してメタボリック対策によい魚料理のレシピを情報提供したり、魚と一緒に食べるとメタボに効いておいしい玄米を教えてあげるとか、メタボを予防できる食生活や生活習慣を情報発信するなどです。

     

    このように発想の転換をしていくことによって、どんな業種でも、どんな中小企業でも、『売る人から教える人になる』ことができるのです。

    そして、そうした自社の扱っているモノ・サービスの周辺にあるノウハウこそが、展示会で来場者を惹きつけることができる情報なのです。
    ぜひ、あなたの会社も「売る人から教える人になる」というシフトチェンジを果たしてほしいと思います。

    実は、そのためにとても重要なポイントがあります。

     

     

    展示会が中小企業にとって最強な理由

     

    対面コミュニケーションに勝るものはなし。でも・・・

    あなたは、「メラビアンの法則」をご存知でしょうか?アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した有名な法則です。この「メラビアンの法則」によると、人間があいまいな情報に関するコミュニケーションを行う場合、7パーセントは言葉、38パーセントは声のトーン、そして残りの55パーセントが身振り・手振りなどのボディランゲージに影響されるとしています。

    「教える」という行為は、まさにコミュニケーションです。

    あなたの会社周辺ノウハウというあいまいな情報を、見込み客に教えるというコミュニケーションを行う場合、もっとも重要なのは身振り・手振りなどのボディランゲージなのです。

    ボディランゲージと言っても、大げさな身振り・手振りは、わたしたち日本人には苦手意識があるかもしれませんね。わたしたち日本人が得意とするボディランゲージはアイコンタクトでしょう。

    「相手の目を見て話しましょう」

    とわたしたちは、よく言います。

    相手の目の動きと微妙な声のトーンで、わたしたち日本人は、場合によっては言葉として発せられていないニュアンスまでかぎ分けることができます。

    このようなボディランゲージを活用するためには、当たり前ですが、「対面でコミュニケーションする」ということが必須になります。

    見込み客との対面のミュニケーションとして、わたしたちに一番なじみ深いのは、客先訪問でしょう。

    では、お客さんとの「教える・教わる」という関係性づくりを、客先訪問で行うのがベストなのでしょうか?

     

    客先訪問の限界

    もちろん、営業にとって基本となるのは客先訪問です。しかし、営業パーソンがたくさんいる大企業とちがって、人手不足な中小企業にとって客先訪問はなかなかむずかしい面があります。 客先訪問は、どんなにがんばっても、一日あたりせいぜい数社が限界です。しかも、交通費が発生しますし、移動時間も必要になります。

    それに、知名度が高くブランド力のある大企業なら、見込み客も「教えてもらおう」という姿勢になっていることが多いでしょうが、中小企業はどうでしょうか?

    知名度の低い中小企業の営業パーソンが客先訪問すると、多くの場合、

    「売り込みに来た」

    という扱いを受けます。

    見込み客は警戒心でいっぱいなのです。

    そんな状況で「教える人になる」には、かなりの営業スキルが必要です。

    あなたの会社に、営業スキルの高いスーパー営業パーソンがそろっているなら、客先訪問をドンドン行うのもよいでしょう。

    しかし、わたしの経験上、90パーセント以上の中小企業には、スーパー営業パーソンはいません。

    だから、展示会なのです。

    展示会では、少なくとも、一日あたり、一人あたり、10社以上と対面で接触ができます。

    しかも、来場者は、教えてもらいたがっているのです。これを活かさない手はありません。

    展示会は、中小企業にとって最強の販売促進手段なのです。

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こんにちは!

展示会営業コンサルタントの

きよながけんいちです。

 

魚屋さんが

メタボリック対策業になる

ドメインチェンジについての

前回のコラムに

すごい反響をいただいています。

ありがとうございます!

 

 

 

魚屋さんは世の中にたくさんあります。

でもメタボ対策業と言えばどうでしょうか?

世の中のどこを探しても

そんな企業はありませんね。

独自の領域ですし、

日本一なのです。

ワクワクしてきますね♪

 

しかも、

このように独自の領域を

つくることができれば、

発想が拡がります。

 

 

たとえば病院と提携してもいい、

ということになります。

メタボ外来診療科のある病院と提携して、

メタボ患者の方に

自社がつくった魚料理のレシピを

配ってもらうとか、

定期的に

メタボによい魚料理の教室を開催する

などなど・・・

 

やれることが

ドンドン増えていきます。

 

レストランを併設してもよいかもしれません。

メタボの人に

最適なメニューを提供するレストランを開業して、

メタボ対策に効果があり、

魚と一緒に食べるとおいしい玄米を

提供してもいいでしょう。

 

そのレストランのメニューには

肉もあってもいいですね。

もちろん魚中心のメニューなのですが

カロリーの低い鳥のササミのような

肉料理ならメニュー化できます。

野菜もあった方がいいですね。

 

 

するとどうでしょう?

もともと魚屋は肉屋や八百屋と戦っています。

生鮮三品は競合関係にあるのです。

でも、魚屋ではなく、

メタボ対策業になってしまえば、

肉屋も八百屋も自社の味方になります。

 

このように発想の転換をしていくことによって、

独自領域を確立していけば

規模は小さくても

必ずワクワクビジョンを構築する

ことができます。

 

どんな会社でも発想を転換して

独自領域をつくっていくことによって

ワクワクする会社になれるのです

 

 

あなたの会社も発想を転換し、

ワクワクビジョンを構築することを

お奨めします

年末年始に考えてみてくださいね♪

 

こんにちは!

展示会営業®コンサルタントの

きよながけんいちです。

 

この1週間、

「本当にうちのような

 零細企業でも

 ワクワクするビジョンを

 つくれるのか?」

という問い合わせをたくさんいただきました。

ありがとうございます。

 

断言します。

ワクワクビジョンは、

どんな企業でもつくることが

できます。

 

それこそ、町の魚屋さんでもです。

 

 

魚屋さんは、魚を売っています。

「いらっしゃい!いらっしゃい!」と

手を叩きながら

毎日一生懸命魚を売っています。

そんな状態で、

日本一の魚屋になろう、

というビジョンをつくろうとしても

確かに非現実的に思えるでしょうね。

 

 

でも、それは売り手側の視点で

考えているからなのです。

 

 

発想を転換してみてください。

魚を買いに来てくれる

お客さんを

具体的にイメージ

してみましょう。

 

たとえば、

お腹がポコっと出た男性

いつも魚を買ってくれているとしましょう。

このお客さんは

どういう価値、効用、機能を求めて

魚を買いに

来てくれているのでしょうか?

 

自社で扱っている商品を

売ろうとするのではなく、

お客さんが何を求めて

自社に来てくれているか、

を考えるのです。

 

 

そう考えたら、このお客さんは

「お腹をひっこめたい」

「健康でいたいんだよ」

「長生きしたい」

「本当は肉が好きなのだけど

メタボだから

魚を多めに食べた方がいいと

思っているんだよ」

と考えているかもしれませんね。

 

そして、自社の魚という商品が

それに対して

一定の効用を実現しているとするなら、

魚屋さんがメタボ対策業

になってもいいのです。

これを

物理的ドメインから機能的ドメインへの

ドメインチェンジといいます。

 

機能的ドメインにチェンジすることが、

ワクワクビジョンを描く第一歩に

なります。

 

さぁ、

あなたの会社では、どのように

ドメインチェンジできるでしょうか?

考えてみてください。

 

 

次回は、機能的ドメインを軸にした

ワクワクビジョンのつくり方について

みていきますね。

ご期待ください。

今年も残りわずかになりましたね。

 

こんにちは!

展示会営業Ⓡコンサルタントのきよながけんいちです。

 

この時期、来年の事業計画に

智恵を絞っている方も多いことでしょう。

 

きよながは、

そんな社長さんには、

事業計画会議などで、

「当社のビジョンを絵に描いてみよう」

という課題を出してみてほしい

とお伝えしています。

 

 

戦略会議のメンバーが

どれだけ具体的に

自社のビジョンを

描くことができるでしょうか?

 

 

その「絵」は、

どれだけ共通しているでしょうか?

 

 

その結果を

戦略会議メンバー以外の社員さん

評価してもらったらなおいいですね。

 

 

社員さんが見て

「わかる、わかる」

 「おれもそう思う」

 「そうそう、これが言いたかった」

と思ってもらえる明るい未来の絵を

描けるメンバーが何人いるでしょうか?

 

 

そのビジョンが、

見ただけでワクワクしてくる絵

になっていれば

なおすばらしいです。

 

 

実は、きよながは、

さまざまな会社にお伺いして、

「ワクワクビジョンをつくりましょう」

と伝えています。

 

「ワクワクビジョン」をつくることこそが、

エンタメセールスの土台になるからです。

 

 

ところが、そうすると、

「うちはそんなの無理ですよ」

と仰る方が結構多いのです。

 

「今日、明日の業績に

四苦八苦しているのに、

当社には夢物語のような

ビジョンなんて非現実的だ」

 

と自社を卑下してしまうのです。

 

 

でも・・・

決してそんなことはありません。

どんな会社でも

ワクワクビジョンを

つくることができます。

 

 

次回はワクワクビジョンの

つくり方について考えていきますね。

ご期待ください。

こんにちは!

展示会営業コンサルタントきよながです。

前回に引き続き、動機付けというテーマに

切り込んでいきます。

 

「おい!お前、

せめて給料分くらい稼いで来い!」

と回避モチベーションを刺激すると、

「もうダメだ~。おれには無理だ~」

となって、退職してしまいます。

 

 

だから

「営業をゲーム化して楽しもうよ♪」

と接近モチベーションを

刺激してみましょう。

 

すると、最初はしぶしぶでも

「ゲームかぁ。まぁ乗せられてみるか」

と取り組みを始めます。

 

 

この段階ではまだ、

外発的に動機付けられた状態です。

 

 

しかし、やっているうちに

「なんか段々上手くなってきたかも」

となり、さらに

「あれ?なんか楽しくなってきたかもしれない」

と思うようになることがあります。

 

徐々に内発的動機付けが

芽吹いてきています。

 

 

そして、最終的には

「あ!この仕事好きかも。色々工夫してみよう」

と内発的動機付け状態になるのです。

最初は、やらされ感満載でも

構わないのです。

 

ゲームを上手くデザインして

面白く取り組めるようにしながら

やればできるという自信(自己効力感)を

感じやすくしましょう。

 

自己効力感を持てば

さらにゲームにのめり込みます。

 

ゲームにのめり込めば、

ゲームに忍ばせておいた

学習クエストによって

仕事上の成長を遂げるのです。

 

 

成長して仕事が上達すれば、

仕事そのものが面白くなって、

内発的動機付けで

仕事をするようになります。

 

あなたの会社も

営業をゲーム化すると同時に、

ゲーミフィケーションの限界を踏まえて、

内発的動機付けで

イキイキと働く人材を

生み出してほしい

強く思います。

こんにちは!

展示会営業コンサルタントのきよながです。

 

前回のコラムに質問を多数いただきました。

ありがとうございます(^o^)

 

その中でも多かったのが、

『外発的動機付けは悪なのか!』という

ものです。

 

もちろん、きよながは

外発的動機付けの全てを

否定しているわけではありません。

 

 

鬼のように厳しい上司に

怒鳴られたくない一心で

努力したら成果が出た、

成果が出たことを

鬼上司に報告したら、

いつも鬼の形相の上司が

にっこり笑って、

「よく頑張ったな」と言ってくれた。

またあの鬼上司の笑顔を見たくて

頑張った。

 

こういう経験が

ある方も多いと思います。

もちろん、

きよながにもあります。

 

 

このように、

回避モチベーションと

接近モチベーションの

狭間で揺れ動くのが

人間なのでしょう。

とても味があってすばらしいと

思います。

 

しかし、そんな理想の鬼上司が

いつも居てくれるとは限りません。

内発的動機付け状態の時、

人はイキイキと仕事に取り組みます。

たとえ鬼上司がいなくても、

自ら困難な壁に挑み、

その壁を乗り越えるべく精進し

自己成長を遂げるのです。

 

このように考えると、

内発的動機付け状態を

どのようにつくり出すのか?

非常に重要であることに気づきます。

 

次回は、この部分をさらに深掘りしていきます。

ご期待下さい。

こんにちは!

展示会営業コンサルタントのきよながです。

 

前回の続きです。

【問題】

「ゲーム化」による動機づけは、

①回避モチベーション、

②接近モチベーション、

③内発的動機付け

という3つのうちの

どれに当たるでしょうか?

 

そうなのです。

 

 

ゲーム化による動機付けは、

接近モチベーションに当たります。

「ゲームか!よし!一番になってやるぞ!」

と思ってスタートするからです。

 

場合によっては

回避モチベーションな

ケースもあるかもしれません。

「ビリケツになったら

カッコ悪いから頑張ろう」と思う場合は

回避モチベーションに促されています。

 

いずれにしても、ゲーム化は

外発的動機付けを促すものだと

言えるのです。

 

 

このことはゲーム化に

限界があることを示しています。

 

動機付けの質という点を考えると、

・回避モチベーション、

・接近モチベーション、

・内発的動機付け

の順に高くなります。

 

たとえば、サボると怒られるから仕事をする、

という回避モチベーション状態の場合、

怒る人が目の前からいなくなれば、

その人は、仕事をサボります。

どう考えても質が低いですね。

 

 

一方、

年間営業成績トップになるという

目標に向かって仕事をするような

接近モチベーション状態の時は、

その意欲が一年間は続くことになります。

しかし、ライバルの出現等によって

年間トップになることが物理的に

困難な状況になったりすると、

一年を経過する前に

往々にして意欲がなくなってしまいます。

質が低いわけではないですが、

高くもないといったところです。

 

一方、

仕事そのものに

興味・関心がある内発的動機付け状態なら、

一年間どころか一生継続して

熱中し夢中になって取り組むことでしょう。

 

このことを考えると、

ゲームの力で

外発的動機付けを刺激して

踊らせる、

ゲームで踊らされるだけで

果たしてよいのだろうか?

という疑問が浮かんで来ます。

では、どうすればよいのでしょうか?

 

次回、さらに切り込んでいきますね。